まずは正しい診断
COPDはほとんどの場合、病歴から目星がつきます。COPDの原因は主にタバコ煙ですから、現在日本においてはCOPDを疑う病歴として、喫煙歴が極めて重要です。臨床現場ではひとまず「喫煙歴があればCOPDの可能性を考慮する」「喫煙歴のある40歳以上の成人で、労作時の呼吸困難・息切れや慢性の咳痰がある場合にはCOPDを積極的に疑うべきである」という態度で間違いありません。高齢の喫煙者で、徐々に進行する労作時呼吸困難、咳、痰があれば、ほぼ当たりです。
身体所見では、ビア樽状胸郭、呼吸数増加と口すぼめ呼吸、呼吸音減弱。さらに重症の指標である、気管短縮、胸鎖乳突筋の発達、吸気時の鎖骨上窩陥凹、吸気時の頚静脈虚脱があれば、間違いないでしょう。これらの所見はなくても否定はできませんが、あればCOPD(しかも重症)の存在を強く示唆します。
スパイロメトリーで1秒率<70%と閉塞性障害を認め、胸部X線写真で過膨張所見(横隔膜平低化、滴状心)を確認します。定義上は、肺機能で閉塞性障害を確認し他疾患の除外を行ったら診断確定です。他疾患とはどんな疾患でしょう。
・気管支喘息
・びまん性汎細気管支炎・副鼻腔気管支症候群・気管支拡張症
・閉塞性細気管支炎(bronchiolitis obliterans:BO)
・リンパ脈管筋腫症(lymphangioleiomyomatosis:LAM)
・じん肺症
・肺結核
これらのうち、多くの疾患は胸部X線写真で所見を認めるため、正しく読影すれば除外可能です。胸部X線写真で確認できないものとして、BOとLAMがありますが、これらは病歴やCT所見で確認可能です。ということで、最後に「鑑別すべきもの」として残るのが気管支喘息ということになります。
2024年11月21日
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