2024年12月01日

シン・COPD15 COPDの薬物治療

結局のところ、吸入の気管支拡張薬にはLAMAか、LAMA/LABAか、LAMA/LABA/ICSしか選択肢がありません。GOLDはちょこちょこ改訂しますが、「改定のための改訂」みたいなところもありますので、非専門医でも薬剤の選択をしやすいよう、もう少しシンプルになりませんか? ということで、日本のCOPDガイドライン第6版では、下記の通りシンプルなアルゴリズムにしてくださっています。

A 喘息病態非合併例
@一過性の息切れ、または咳・痰がある場合、まず必要に応じてSABA、あるいはSAMAを頓用
A日頃からの息切れと慢性的な咳・痰があればLAMA(あるいはLABA)
B症状の悪化あるいは増悪があればLAMA/LABA(テオフィリン、喀痰調整薬の追加)
Cさらに頻回の増悪があればLAMA/LABA/ICS(+テオフィリン、喀痰調整薬)
  ここにマクロライド系抗菌薬追加も挙がってきます。

B 喘息病態合併例
(ACOの基準を満たす、あるいは末梢血好酸球数≧300/μL)
@一過性の息切れ、または咳・痰がある場合、まず必要に応じてSABA、あるいはSAMAを頓用
A日頃からの息切れと慢性的な咳・痰があればICS/LABA(あるいはICS/LAMA)
B症状の悪化あるいは増悪があればICS/LABA/LAMA(テオフィリン、喀痰調整薬の追加)
Cさらに頻回の増悪があればマクロライド系抗菌薬追加(+テオフィリン、喀痰調整薬)

日常臨床であれば、これで十分だと思います。最近、喀痰調整薬であるN-アセチルシステイン(ムコフィリンⓇ)やカルボシステイン(ムコダインⓇ)、アンブロキソール(ムコソルバンⓇ)、そしてマクロライド系抗菌薬であるエリスロマイシンといった薬剤にも増悪を減らすなどのエビデンスが認められてきていますので、これらの併用は理にかなっています。

なお、上記の薬剤はこんな合併症があると使いにくいので注意が必要です(使えないわけではない)。
•LAMA:閉塞隅角緑内障、前立腺肥大
•LABA:心不全、頻拍性不整脈
•ICS:肺炎/感染症

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posted by 長尾大志 at 11:57 | Comment(0) | COPDポイントレクチャー
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