2025年03月05日

間質性肺疾患について、改めてまとめ28・その他のびまん性肺疾患 ❸慢性好酸球性肺炎(CEP)

慢性好酸球性肺炎(chronic eosinophilic pneumonia:CEP)は、教科書を見ると急性好酸球性肺炎(AEP)とは別物、ということが強調されています。

イメージとして、AEPは「急な呼吸不全で、うっ血に似た画像所見」という臨床像であるのに対して、CEPは「器質化肺炎に似ていて、炎症の主体が(リンパ球の代わりに)好酸球」と考えるとわかりやすいと思います。

CEPは「慢性」という名前がついていますが、発症が比較的急性なものもあり、病初期にはAEPと画像でしか鑑別できないこともあります。臨床的には喫煙のエピソードが関係ないとか、呼吸不全が少ない、というあたりがAEPとの違いです。

画像所見では、古典的に言われている「逆肺水腫像」「逆バタフライ像」、つまり中枢でなくて末梢優位の浸潤影が特徴的です。

肺胞洗浄液の好酸球分画は、AEP同様増加しています。明確な診断基準はありませんが、30%をカットオフ値としてあることが多いようです。

診断は、要するに好酸球が増多していて(末梢血か肺局所で)、典型的な画像で、他疾患を除外できれば診断可能です。

治療はステロイドを用います。好酸球メインの炎症で、ステロイドがよく効きます。予後は良好ですが、「慢性」というだけに減量中に再燃したりします。

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posted by 長尾大志 at 20:58 | Comment(2) | 間質性肺疾患シリーズ
この記事へのコメント
びまん性肺疾患の分類に関して質問させてください(びまん性肺疾患、間質性肺疾患、間質性肺炎の用語に関して)。
びまん性肺疾患は、画像において病変が両側肺に広範に広がるものと理解しています。つまり様々な原因の肺水腫や各種の感染(ウイルス感染・非定型肺炎・粟粒結核など)を含むかと思います。その中で主に間質を病変の主座とするものが間質性肺疾患(ILDs)だと理解しています。ILDsはさらに原因不明の特発性間質性肺炎(IIPs)、自己免疫性、曝露関連(HPなど)、サ症やEP等に分類されると理解しています。
ここで分からなくなるのですが、間質性肺疾患(ILDs)と間質性肺炎(IP)という用語の使い分けです。
IIPsがIPに含まれるとは思うのですが、サ症はILDsですがIPではないですよね。一方、EPなどはIPに含まれると思っているのですが、その理解であっているでしょうか。
調べていても、びまん性肺疾患と間質性肺疾患を同じ意味として捉えている文献もあれば、間質性肺疾患と間質性肺炎を同じと取らているものもあるように見受けられ、この3者の用語の使い分けというか定義がイマイチ理解できません。
ベン図を使用し厳密に区別できるものなのか、それともある程度用語がオーバーラップされていて厳密な使い分けは出来ないのか、可能な範囲でご教示いただけますと幸いです。
Posted by 町田浩祥 at 2025年04月05日 10:01
町田先生御質問ありがとうございます。用語の意味合いは少しずつ変遷しているために、いつごろの記載かによって定義がブレているように感じられるかと思います。
今の自分の理解では間質性肺炎(IP)はいわゆる狭義の特発性間質性肺炎群に入るIPFとかCOPとかRB-ILDとかを指し(つまりIIPsですね)、ILDsは肺間質に病変を持つ疾患すべてを包含するため、原因のあるやつ、膠原病の肺病変や薬剤性肺炎、好酸球性肺炎も含めてILDという用語を使っていると考えればクリアーになるかなと思っております。
Posted by 長尾大志 at 2025年04月09日 17:03
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