2010年12月14日

先輩医師の言葉 レントゲンは以前のものと比較せよ!

ひき続き、三浦先生のご講演より。

石綿肺(アスベストーシス)は、石綿を吸い込んで起こる線維化です。

線維化の場所は両側下肺で、嚢胞形成もあり、
一見IPF/UIP(特発性肺線維症)と似ているもの。

では鑑別のポイントは、というと、
1つは、HRCT所見。

もう1つは、
「時間の経過」
とのこと。

石綿肺は、最初の所見が出てから症状が出るまで、
20年以上の経過でゆっくり起こってくる。

発見されてからも、長期間陰影の進展がないのが特徴と言えます。

それに対し、IPF/UIPは、数年の経過で
着実に進行してくる点が、まったく異なります。

昨年、一昨年の胸部レントゲン写真と比較して、
経時的な変化を見ることが、診断につながるのだ、と。

これは、先輩の先生がいつも強調されていた
「胸部レントゲンは、そのときの所見だけでなく
所見の変化にも情報がある。」

この言葉にもつながるもので、なるほどと深く頷かされました。

トップページへ

この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。