感染症を考える骨組み、全体的な流れはこうでした。
(O澤先生のスライドより拝借)
A:感染臓器を把握する
↓
B:起因菌を推定する
↓
C:必要な検査を実施する
↓
D:推定起因菌に有効な抗生物質を投与する
Aで、肺の感染症だ、と目星がついたら、次にB:起因菌を推定したいところですが、その前に、ちょっと待った(古い)!
この患者さん、入院させるの?外来で診るの?これを決める必要があります。
入院適応というのは若い先生にとって、しばしば難しいものですが、ガイドラインにはそれが明記してあって、あまり悩まなくてもいいようになっております。
A-DROPという語呂合わせ?で、重症度を知ることができます。
これらの5項目は、いずれも市中肺炎の予後予測因子。各項目、当てはまると1点入ります。
A:Age(年齢) 男性≧70歳、女性≧75歳
D:Dehydration(脱水) BUN≧21または脱水
R:Respiration(呼吸)SpO2≦90%
O:Orientation(意識障害)
P:Pressure(血圧) 収縮期≦90mmHg
合計得点が何点かで、入院適応が決まります。
0点:軽症→外来治療可
1-2点:中等症→外来、または入院治療
3点以上:重症→入院治療
4点以上→ICU
外来か入院かを決めたら、B:起因菌を推定しましょう。
市中肺炎ガイドラインスーパー簡単版を最初から読む
2010年12月19日
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