子供にひどい胃腸風邪をもらって、同僚の皆さんにご迷惑をおかけしました。
3人の子供たちが、あちこちでゲーゲーやって、妻はつわりで動けず、始末に追われる始末。あれだけのモノを浴びると、そらうつりますわ、という感じです。
ICTには怒られそうですが、standard precautionは無理でした…。
さてさて。
新聞を見ていると、結構な頻度で産科医療の崩壊という記事を見ます。
特集もしばしば組まれています。
やはりそれだけ、記事にしやすい、ドラマ性があるからでしょう。
マスコミはドラマにならない、読まれないものは記事にしませんから。
呼吸器内科医が少な過ぎて、困っている地域が多い、という事実は、動かしがたいものではあるのですが、これは本当にドラマになりにくい。
そもそも、内科という括りで見ると、医師数は結構いるわけです。循環器や消化器の医師は山のようにいる。開業医の先生にも、多くおられます。
で、多くの喘息患者さん、COPD患者さん、肺炎患者さんは何となく呼吸器専門でない医師が、何となく診療している(または、診療されていない)。肺癌患者さんはものすごく一部の病院に集中するか、行き場がなくて…となる。救いを求めている人はたくさんいるのだけれども、救われていない。
ところが、こういうのって、ドラマ性、ニュース性は乏しいですよね。
喘息や肺炎をガイドライン通りに治療してもらえない患者さん、って、本当は患者さん、あるいは地域にとっては大変なことなのに、まずマスコミで取り上げられることはないわけです。
絵的に地味だし。
やっぱり赤ちゃんがどうこうで、たらいまわしで、となる方が、絵的にも派手だし、視聴者(読者)も引きつけられますよね。
救急病棟24時はテレビになるけど、呼吸器病棟24時は…まあ…患者さんが「苦しい」といって、傍でお話をするとか、点滴をするとか…テレビ的には失格ですわね。
喘息患者さんにしたって、本当はきっちりコントローラーを使って喘息が起きないようにする方が、患者さんにとっては絶対良いのに、なんか発作の患者さんを救った方が、助けた感があるとか。
なんだかね〜。
私は別に患者さん向けのHPも持ってますが、そこで患者さんからの生の声を聞くと、恐ろしい現実が見えてくるのです。こんな医療レベルでいいのか、という。
別にTVで取り上げて欲しいわけではないけれども、もう少しそういうことも、問題にしていかねば、と思うのです。
2010年12月28日
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