またまたアニメーションが使えないので、スライドを参照して下さい。
たとえば肺炎がおこると、その範囲の肺胞は浸出物で埋め尽くされるわけです。

そうすると、そこには空気が入らず、ガス交換が成立しないことになります。
T型呼吸不全.pdf
↑ このスライド2枚目のように、ここの血流はガス交換を経ることなく、汚いまま左房に帰ることになります。
例えば半数の肺胞がやられてしまった状態、というのは(スライド3枚目)、PaO2が1/2になるのがわかりますか?
これが、低酸素血症です。
低酸素血症が高じて、PaO2が60mmHgを下回るとき、低酸素によって臓器障害が起き、生命の危険が生じます。これをT型呼吸不全といいます。
低酸素血症の治療は、スライド4枚目のようにFiO2を上げる、つまり酸素投与になります。
すなわち、
肺胞がやられる病気(肺炎、心不全、肺気腫、肺線維症、結核など)では、ガス交換が出来ない肺胞が生じ、低酸素血症になります。
では二酸化炭素はどうなるか、といいますと、低酸素血症になると呼吸中枢が刺激され、換気量が増えるので、残っている元気な肺胞から飛んでいくため、高二酸化炭素血症にはなりません。
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