2011年01月27日

内科志望の場合、2年目、自由選択期にどの科を回るべきか(提言)

これは、滋賀医大在籍中のローテーター、とくに内科志望の諸兄に向けて
よくお話することなのですが、一般論としても通用することです。

内科医は、まず総合内科医たるべきです。
その上で、スペシャリティを磨くべきだと思います。

というか、一般病院では、
「私は○○内科なんで、他の病気は診ません」な〜んて、
絶対に言っていられないのです。

内科医は内科医として、内科疾患をあまねく広く診ることができるスキルは絶対に必要なのです。

というわけで、自由選択の時期には、ご自分の将来いかないであろう科の勉強をされることを強くお勧めするものであります。

しか〜し!
今の趨勢では、将来行こうと思う科を中心に回る人のなんと多いことか!
まあ、気持ちはわかるんですけどね。

この研修制度のおかげで、結局偏った知識を持つ内科医が大量生産されてしまうのではないか、そんな危惧を抱いています。

若い先生方には将来のことまでは想像もつかないと思うのですが、例えば、某県で起こっていることは、こんなことです。

県下の病院のほとんどには呼吸器内科がない。ある病院にいる先生は誰も呼吸器内科的知識がないので、赴任した若い先生たちは、同級生にメールで尋ねたり、ネットで調べたりして我流で肺炎や喘息、はたまたよくわからない症例までを診察しているとのことです。

そういう病院に赴任する可能性が高ければ、呼吸器内科の知識は必須と言えるのに。2年目に勉強をしないと、一生、勉強する機会はないと思われるのに…。

逆に、消化器や循環器の先生はどこの病院にでもおられるので、いつでも尋ねることができる、のではないかと思うのですが。

まあ、臨床は適当にやるから、関係ないよ、という方、あるいは、○○科に行くから、その科の患者さんしか診ないよ、という方には、申し上げることはございません。

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