喘息、という病気は、人口の7〜10%もの罹患率といわれる、大変にポピュラーな病気であるにもかかわらず、一般医家の先生方になかなか理解していただけていないのが現状かと思います。
咳という主訴で医療機関にかかる患者さんは大変多い(ある統計では、あらゆる主訴の中で一番多いといわれています)のですが、この中には喘息患者さんが相当数含まれていると思われます。
ところが、呼吸器内科がいない(つまり、呼吸器内科的研修ができない)多くの病院の若い先生は、先輩の医師から「咳の対処には、咳止めを」としか習っていない。
そういった施設でずっと放置されていた結果、喘息が慢性になって、治らなくなってしまっている方がたくさんおられます。
また、喘息と診断されていても、不適切な治療によって、日常生活が著しく損なわれている方も少なくありません。そんなこんなで本当に困っておられる、多くの患者さんの声を聞く機会があり、将来呼吸器内科を目指す先生のみならず、多くの若い先生方に正しい喘息診療のイロハを知っておいていただきたい、そう考えました。
喘息の放置は、多くの患者さんの人生を左右することになるだけに、より多くの先生方に、ぜひ正しい知識を身につけていただきたいと思います。
webを通してではありますが、私が滋賀医大の若い先生たちにお伝えしている、喘息診療の基本的事柄をお教えします。
まずは、最も大切なメッセージです。
喘息かもしれない患者をいかに拾い上げ、吸入ステロイドの早期導入を図るかが、患者さんのその後の「人生を決定づける」と言っても過言ではありません。
各論は明日からスタートです。
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2011年02月21日
呼吸器内科医がいない(つまり、呼吸器内科的研修ができない)多くの病院の若い先生むけ、web喘息講座を開講します(喘息について、学生さんや若い先生に知っておいて欲しい大切なこと)
posted by 長尾大志 at 12:33
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