最近、吸入ステロイドを早期に導入した方が
喘息のその後の経過は良いということがわかってきました。
軽症の喘息患者さんを2群に分けます。
当初から吸入ステロイドを使っていた患者さん群と、当初はリリーバーのみを使用し、2年経過してから吸入ステロイドを使用開始した患者さん群では…
■その後重症の喘息発作が起こる率が倍近く違います。
(早期開始群の方が、重症発作を起こしにくい)
■5年後に使っている吸入ステロイドの量が倍近く違います。
■5年後に吸入ステロイドを止められた人の数が6倍も違います。
(早期開始群は治るということです)
■5年後の併用薬を使っている割合が5倍以上違います。
(早期開始群は併用薬をほとんど使わずにすみます)
■5年後の肺機能が10%ほど違います。
逆に考えると、軽症であっても、吸入ステロイドの開始が遅れると
慢性化、リモデリングが進行するということですね。
そうなると、吸入ステロイド他の薬が
なかなか止められなくなるのです。
上のデータには、子供も含めた研究が含まれています。そんなこともあり、最近のガイドラインでは、子供にも吸入ステロイドを早めから導入する方向で勧められるようになってきました。
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2011年02月27日
web喘息講座7・吸入ステロイドを早めに使い始める方が、喘息の進行が抑えられるので、喘息が治る可能性もあり、結局使う薬が少なくてすむ
posted by 長尾大志 at 18:38
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