原因が特定できる間質性肺炎は、原因ごとに予後、治療法が異なるため、分類も原因ごとに行います。
主な原因は、以下の通りです。
薬剤
膠原病
粉塵曝露(職業・環境)
過敏性肺臓炎・じん肺・金属肺
放射線肺臓炎・酸素中毒
感染
ウィルス・ニューモシスチス・結核
サイトメガロ・マイコプラズマ・真菌
原因ごとに予後、治療法が異なるというのは、例えば薬剤であっても、
パラコートが原因の場合、病理組織はDADをとり、予後不良であるし、
イレッサが原因の場合、病理組織にかかわらず予後不良であるし、
ミノマイシンが原因の場合、好酸球性肺炎をとり、予後は比較的良好である、というようなことです。
また、膠原病が基礎にある場合、
筋症状のない皮膚筋炎(って、皮膚炎じゃないですよ!)は、病理組織がDADを取るような、きわめて予後の不良な間質性肺炎を引き起こしますが、慢性関節リウマチなんかですと、特発性よりむしろゆっくり進行する例が多い、とかですね。
明日からは、どの科に行っても遭遇するであろう、薬剤性の肺障害について取り上げようと思います。
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2011年03月25日
この記事へのコメント
パラコートの場合、レントゲンで判別できますか?父が死亡しました。
Posted by at 2013年02月03日 23:37
大変お気の毒なことです。ただ、レントゲン、CTでは原因物質の特定は困難と思います。
Posted by 長尾 大志 at 2013年02月03日 23:54
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