その疾患とは、このようなものです。
- 急性感染症:肺炎・肺化膿症・胸膜炎
- 急性循環障害:肺血栓塞栓症(肺梗塞)・うっ血性心不全
- その他:誤嚥・胃食道逆流
これらはしばしば、急性に発症し、
特に病初期・高齢者の場合には感冒と区別がつかなかったりします。
ゆえに、基礎疾患がない若年者の、明らかな感冒様症状をのぞいては、
胸部X線写真を必ず撮影することをお勧めしています。
また、最近では、診察室にSpO2 モニターがおかれていることも多いので、
SpO2 の測定は必ずやっておかれるといいでしょう。
上記の疾患で特に急を要する場合、SpO2 に変動が生じることが多いからです。
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