心陰影(左3〜4弓)は見えています。
これを、シルエット・サイン陰性といいます。
これは、心陰影を作る心臓の外縁と病変部が接していないことを表します。
心臓より前方には、スペースは限られていますので、この大きさの病変が
前方に入る余地はありません。したがって、後方にあると考えます。
加えて、横隔膜が見えています。
これもシルエット・サイン陰性。
横隔膜は主にS8と接していますので、S8には病変がないということがわかります。
さらに。
下行大動脈を見ると、ココで途切れています。シルエット・サイン陽性です。
ということで、心陰影、横隔膜には接していないが、下行大動脈に接している。すなわち、S10の病変であることがわかります。
側面像でも、このように背側にありますし、

CTでも、横隔膜ドームの後ろにある(接していない)ことがわかります。


胸部レントゲン写真で、ここまでわかるを最初から読む
また勉強になりました!