「空洞形成」実は大変重要な意味を持っています。
空洞を形成していない病変の内部には、ある程度の大きさになるとほとんど酸素が供給されません。そのため、菌の発育に適した環境ではありません。
しかしひとたび空洞を形成すると、病変内部にまで空気(酸素)が入り込んできますから、菌は途端に元気になり、爆発的に子作りを開始し…いや、爆発的に増殖します。
爆発的ってどのくらいか、といいますと、一気に菌量が1,000倍(100万個→10億個!)にもなるとのことです。
まとめますと、
結核菌が作る病巣は気管支と交通を持ち、乾酪壊死を作るため、容易に空洞を形成する。そのこと自体が、結核菌を爆発的に増やす、たいへん理にかなったシステムである。
と、いうことになります。
大自然の不思議、生命の不思議を感じずにはおられません。
長い長い結核の話を最初から読む
2011年07月26日
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