ここまでずいぶん時間がかかりましたが、いよいよ結核の治療について取りかかりましょう。
治療の大原則は、ずいぶん前に書いたような気がする、結核菌の特徴とそれによって臨床的事項を理解するを思い出して下さい。思い出せない人はクリックしましょう。
結核菌は細胞分裂速度が遅く、増えるときはゆっくりと増えますが、減るときもゆっくりと減るという性質があります。1個の菌が2個になるには15時間かかるのですが、大腸菌では20分くらいしかかかりません。
つまり、結核という病気自体、進行は比較的ゆっくり、慢性に起こってくるということ。そして治療開始して効果が出てきても、症状改善に時間がかかり、治療期間も長期間にわたるということを理解する必要があります。
ですから他の一般細菌感染症と異なり、ある程度長期間(最低半年以上)薬を使って治療する必要があります。
長い長い結核の話を最初から読む
2011年08月17日
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