2011年08月17日

長い長い結核の話22・結核の治療についての大原則

ここまでずいぶん時間がかかりましたが、いよいよ結核の治療について取りかかりましょう。


治療の大原則は、ずいぶん前に書いたような気がする、結核菌の特徴とそれによって臨床的事項を理解するを思い出して下さい。思い出せない人はクリックしましょう。


結核菌は細胞分裂速度が遅く、増えるときはゆっくりと増えますが、減るときもゆっくりと減るという性質があります。1個の菌が2個になるには15時間かかるのですが、大腸菌では20分くらいしかかかりません。


つまり、結核という病気自体、進行は比較的ゆっくり、慢性に起こってくるということ。そして治療開始して効果が出てきても、症状改善に時間がかかり、治療期間も長期間にわたるということを理解する必要があります。


ですから他の一般細菌感染症と異なり、ある程度長期間(最低半年以上)薬を使って治療する必要があります。


長い長い結核の話を最初から読む

トップページへ

posted by 長尾大志 at 10:28 | Comment(0) | 長い長い結核の話
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。