ここで整理。
胸部X線写真で場所を表す用語は、
- 肺尖:鎖骨より上
- 上肺野:鎖骨と第2肋骨(前方)の間 主にS1〜3が含まれます。
- 中肺野:第2肋骨(前方)と第4肋骨(前方)の間 主にS3、S6が含まれます。
- 下肺野:第4肋骨より下の部分 主に中葉、舌区とS6をのぞく下葉が含まれます。
となり、おおよそこんな感じになります。

上葉とか、中葉とか、下葉とか、胸部X線写真ではあまり申しません。
まあ、シルエット・サインを使うと結構わかるのですが、確証がない限りは、「葉」という言葉は使わない方が無難です。
上葉と上肺野が混ざってしまって、「上肺葉」とかいわれると、もう何のことだか…ですね。
上肺野などというのは、レントゲンだけでなく、聴診の時もそういう呼び方をしたほうがよろしいのでしょうか?
いやー、レントゲンの用語と思ってください。肺野が見えるのはレントゲンだけなんで。
聴診の時は、前胸部、とか、前上胸部、とか、そういういい方になりますね。
もうちょっとピンポイントを指すときには、第○肋間の鎖骨中線上とか、場所を直接表す言葉を使うのがいいでしょう。
私は看護師なんですが、よく医師が下肺野で呼吸音減弱などと記録されています。
ネットとかでも、○肺野で〜という表し方が多いんですよ。
>聴診の時は、前胸部、とか、前上胸部、とか、そういういい方になりますね。
下葉とか上葉とかって特定するのもダメですよね?・・・・
見えない「肺」を基準にするのは??
もちろん、打聴診から、肺の輪郭をイメージすることは可能ですので、それに基づいての「下肺野で呼吸音減弱」なら、百歩譲ってもいいですけど。
上葉、下葉は絶対見えないので、これは許容できませんね。
まあ、ネットの情報なんて、そんなもんです(汗)。
本当にありがとうございます