2011年09月19日

上肺野と上葉は違う

胸部レントゲンの読影をやってもらっていると、よく用語を混同されますね。

ここで整理。


胸部X線写真で場所を表す用語は、


  • 肺尖:鎖骨より上

  • 上肺野:鎖骨と第2肋骨(前方)の間 主にS1〜3が含まれます。

  • 中肺野:第2肋骨(前方)と第4肋骨(前方)の間 主にS3、S6が含まれます。

  • 下肺野:第4肋骨より下の部分 主に中葉、舌区とS6をのぞく下葉が含まれます。



となり、おおよそこんな感じになります。


silhouette123.jpg


上葉とか、中葉とか、下葉とか、胸部X線写真ではあまり申しません。
まあ、シルエット・サインを使うと結構わかるのですが、確証がない限りは、「葉」という言葉は使わない方が無難です。


上葉と上肺野が混ざってしまって、「上肺葉」とかいわれると、もう何のことだか…ですね。

トップページへ

posted by 長尾大志 at 09:54 | Comment(8) | 用語は正確に!
この記事へのコメント
はじめまして。
上肺野などというのは、レントゲンだけでなく、聴診の時もそういう呼び方をしたほうがよろしいのでしょうか?
Posted by りえ at 2012年04月19日 02:24
はじめまして。

いやー、レントゲンの用語と思ってください。肺野が見えるのはレントゲンだけなんで。

聴診の時は、前胸部、とか、前上胸部、とか、そういういい方になりますね。

もうちょっとピンポイントを指すときには、第○肋間の鎖骨中線上とか、場所を直接表す言葉を使うのがいいでしょう。
Posted by 長尾大志 at 2012年04月19日 12:18
ありがとうございました。

私は看護師なんですが、よく医師が下肺野で呼吸音減弱などと記録されています。
ネットとかでも、○肺野で〜という表し方が多いんですよ。

>聴診の時は、前胸部、とか、前上胸部、とか、そういういい方になりますね。

下葉とか上葉とかって特定するのもダメですよね?・・・・
Posted by りえ at 2012年04月22日 07:15
本来、診察、聴診は体表から行うものなので、解剖学的な場所の用語(前胸部とか、鎖骨中線とか)を使うのが筋でしょう。

見えない「肺」を基準にするのは??

もちろん、打聴診から、肺の輪郭をイメージすることは可能ですので、それに基づいての「下肺野で呼吸音減弱」なら、百歩譲ってもいいですけど。

上葉、下葉は絶対見えないので、これは許容できませんね。

まあ、ネットの情報なんて、そんなもんです(汗)。
Posted by 長尾 大志 at 2012年04月22日 13:38
右上肺野と右上葉の違いは?
Posted by かずき at 2013年06月07日 13:25
上肺野、というのはあくまでレントゲンで見えている上3分の1程度の場所、を表すのに対し、上葉、は上葉そのものを指します。
Posted by 長尾 大志 at 2013年06月07日 16:29
教科書もブログもいつも勉強になります
本当にありがとうございます
Posted by 通りすがり at 2021年08月11日 10:24
お役に立てば幸いです。
Posted by 長尾大志 at 2021年08月13日 20:47
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。