2011年12月01日

呼吸器学会近畿地方会「胸膜・縦隔疾患U」予習1・胸腔内悪性黒色腫の稀な1例・primary effusion lymphomaの一例

■ 胸腔内悪性黒色腫の稀な1例

70歳代男性、胸水精査目的に胸腔鏡検査を施行したところ、胸腔内に多発する茶褐色の隆起性病変を認め、組織生検より悪性黒色腫と診断された。


…という症例です。
まあ、呼吸器をやっていて、悪性黒色腫を見る機会はあまりありませんので詳しくはないのですが、胸腔内に悪性黒色腫を見ることは滅多にないでしょう。ぜひ胸腔鏡所見を拝見したいと思います。


稀な病態であることはいいのですが、それではdiscussionになりません。まずは診断。悪性黒色腫を疑うようなポイントはあるのか。

まれである以上にdiscussionするべきポイントとしては、やはり治療かと思います。
抄録にはありませんが、治療をどう行われたのか。

基本は拡大切除と放射線、それにインターフェロンαというところだと思いますが、なかなか困難そうで、そのあたりの治療経過に注目です。




■ primary effusion lymphomaの一例

60歳代男性、胸水あり、胸腔穿刺を繰り返していたところ、胸水細胞が異形性を増し、CD20陽性となったことから診断。


…という症例です。

そもそもprimary effusion lymphoma(PEL)とはなんぞや?と思われる方も多いでしょう。元々AIDS関連リンパ腫としての疾患概念で、HHV-8感染との関連が判明しています。カポジ肉腫や多中心性Castleman病なんかもそうです。


でもこの症例はnon-AIDSなんですね。non-AIDSでどういった症例がPELになるのか、実は結構多いのか、どういうときに疑うべきか。
滲出性胸水の診断がつかない、ということもしばしば経験するわけで、細胞診すべて免疫染色をすべきか…。

表面マーカーではCD45陽性が多いようですが、CD20陽性で診断していいのか。
EBウイルス感染の合併が多いようですが、それはあったのか。

いろいろ疑問はありますが、発表者の先生はしっかりされた方ですから、きちんとそのあたりも考察してくださるでしょう。

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posted by 長尾大志 at 09:45 | Comment(0) | 学会・研究会見聞録
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