2012年01月27日

吸入薬の種類・使い方各論1

総論はこのくらいにして、各論に入っていきます。とりあえず、当院採用の薬剤を例に使い方などを述べていこうと思います。


作用・薬効別に分類しますと…。

  • 去痰薬

  • β刺激薬(気管支拡張薬)

  • 抗コリン薬(気管支拡張薬)

  • 吸入ステロイド薬

  • 抗アレルギー薬

  • 呼吸器官用吸入薬溶解剤


あたりに分けられます。



■去痰薬

文字通り、去痰作用のある薬剤です。痰の粘調度を下げる、痰を溶解させる、などの効果が謳われています。相当以前から使われていて、現在の基準に照らし合わせるとエビデンス不足というものもあるようです。

主に術後の無気肺予防に使われているのではないかと思いますが、喘息やCOPDの発作時、悪化時に使われているのも見かけます。


ムコフィリン吸入液20% 17.62%2mL
ビソルボン



■β刺激薬(気管支拡張薬)

β刺激薬は気管支拡張薬の代表で、随分以前から使われている古い薬です。即効性にすぐれることから、喘息やCOPDといった気道が収縮する疾患の救急現場で使用されてきました。

そのような使われ方をするのは、作用時間が短くて即効性のある、短時間作用性β刺激薬と呼ばれる薬剤群ですが、最近では、普段から発作予防に(吸入ステロイドと併用して)使える、長時間作用型β刺激薬が開発され、喘息のコントロールが便利になりました。


アロテック吸入液
ベネトリン吸入液0.5%

サルタノールインヘラー100μg 0.16%13.5mL

メプチン吸入液0.01%
メプチンエアー10μg 0.0143%5mL
メプチンクリックヘラー10μg 2mg

セレベント
オンブレス



■抗コリン薬(気管支拡張薬)

抗コリン薬もβ刺激薬同様、気管支拡張薬で、随分以前から使われている古い薬です。喘息における気管支収縮はβ受容体によるところが大きいため、喘息治療において抗コリン薬の出番は、β刺激薬が無効な時に少し出番があるか、といった程度です。

一方でCOPDの気管支収縮は、結構迷走神経系による、ということがわかってきまして、長時間作用するスピリーバがCOPD維持期に定期的に使われて、大きな効果をあげています。


アトロベントエロゾル
テルシガン

スピリーバ



■吸入ステロイド薬

強力な抗炎症効果と少ない副作用で、今や喘息治療に欠かせない存在の、吸入ステロイド。救急の現場ではなく維持期に用います。ネブライザーに対応した吸入液は小児や吸入手技が難しい患者さんに用いられています。


パルミコート吸入液

フルタイド
パルミコート
オルベスコ
キュバール



■抗アレルギー薬

以前は小児を中心に結構使われていた抗アレルギー薬ですが、吸入ステロイドの効果と安全性が確立して、小児でも使用は減っています。


インタール吸入液1% 2mL


■呼吸器官用吸入薬溶解剤

要するに、薬を溶かしやすくする「溶剤」です。


アレベール吸入用溶解液0.125%



ということで、本当の?各論は、来週以降に…。


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posted by 長尾大志 at 12:11 | Comment(2) | 吸入療法
この記事へのコメント
いつも拝見しています。パルミコートの懸濁液ですが、昨年あたりに成人にも適応になってませんでしたでしょうか?勘違いなら申し訳ありません。
Posted by 四国の呼吸器内科です at 2012年01月28日 12:19
どなたかつっこまれるかと思っていましたが…いつもありがとうございます。
慌てていたので全体的に変な表記になっていました。改訂させていただきます。
Posted by 長尾 大志 at 2012年01月28日 19:55
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