抗コリン薬もβ刺激薬同様、気管支拡張薬で、随分以前から使われている古い薬です。
喘息における気管支収縮はβ受容体によるところが大きいため、喘息治療において抗コリン薬の出番は、β刺激薬が無効な時に少し出番があるか、といった程度です。
一方でCOPDの気管支収縮は、結構迷走神経系による、ということがわかってきました。以前は作用時間の短い抗コリン薬しかなく、効果も限定的だったのですが、10年ほど前から長時間作用する抗コリン薬(スピリーバ)が発売され、COPD維持期に定期的に使われて、大きな効果をあげています。
アトロベントエロゾル 1回1〜2吸入を1日3〜4回
テルシガン 1回1〜2吸入を1日3回
この2剤はpMDIです。作用時間が短く、多数回使用する必要がありますし、効果もそれほど強くありません。
スピリーバ
これはDPIと、レスピマットというpMDIに似た形式の定量噴霧器があります。
DPIはカプセルに穴を開けて、中の粉を吸う方式で、1回1吸入、1日1回、レスピマットは1回2吸入、1日1回です。いずれも、速効性を期待するものではなく、COPDの維持期に定期使用するものです。
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2012年02月01日
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