■あらゆるプライマリ・ケア的な症状への対処を、入院患者さんで行える
入院患者さんには、主病名以外にも多くのことが起こります。ちょっとした風邪、便秘、下痢、不眠etc…。
入院患者さんという、比較的時間に余裕があり、上級医のコンサルトも可能な環境で、プライマリ・ケア的な症状に関してもしっかり学ぶことができます。
■画像診断のトレーニングができる
患者さんのレントゲン写真、CTをじっくり見ます。経時的に比較して見ます。身体所見と対比して、あの所見はこの画像、みたいなところまで解釈できることを目標にします。
あの上級医のように画像をしっかり読めるようになるには、読影山ほどあるのみ!ですが、見るべきポイント、コツというものはあって、それをしっかりお教えします。
カンファレンスでポロッと出る、あの一言が言えるには、これだけのことがわかっていなければならない、この深みをかみしめて頂きましょう。
■手技機会に恵まれる
肺癌患者さんが多いことから、胸腔穿刺、胸腔ドレーン留置は日常茶飯事。中心静脈カテーテル、PIカテーテル、気管内挿管も。
毎週気管支鏡があり、気管内挿管の予行(喉頭〜声帯の確認が(当事者でなくても)できる)にもなります。スイスイ声帯が越せるようになれば、気管内挿管はお手のもの。
基本的に、一度見た手技は次にはやってもらいますので、他人がやっている手技をどんどん見て、どんどん慣れていきましょう。
■教える対象がたくさん
「教学相長ず」という言葉があります。
(人から)学ぶことと、人に教えることは、互いに作用し合うという意味です。
知識をインプットしたつもりでも、すぐ忘れる、あるいは、わかったつもりでもわかっていない、どうすればよいか。それは、インプットした知識をすぐにアウトプット(他人に教える)すること。これに勝る知識定着法はありません。
他人に教えるとなると、体系立てる必要がある。より深く理解する必要がある。本を1回読んだだけでは教えられるもんじゃありません。レントゲンだって、ちゃんと読めていないと、他人に教えられるもんじゃない。
教えるときに、しっかりわかっていなければ、とたんに馬脚を現すことになってしまいます。教えるためには、数段深く理解している必要があるのです。
実は、私自身が、教えることによる恩恵をもっとも受けています。私のような知識のないものが、若い先生方に教えるようになってから、やむにやまれず勉強するようになり、少しずつではありますが知識がついてきましたから。
学生さん、1年目、2年目、3年目…次々と自分より若いドクター(の卵)がやってきて、教える相手には事欠きません。これは大学病院の特権ですよ。教えることでどんどん知識を定着させていきましょう。
■知識獲得のサポート
教科書、各種文献はすぐに参照できるよう取りそろえております。学会・研究会の発表機会も多く、成長を手厚くサポートします。
そういうわけで、特に内科系の初期研修で、私たちが大切だと思っている「考え方」を習得されるのには、まあ3〜4ヶ月かかると見込まれます。ですので、今後家庭医や総合臨床医、あるいは内科系に行くが、どの分野もある程度診られるようになっておきたい、という方は、1年目の1ヶ月+2年目の2〜3ヶ月、当科で学ばれることをお勧めします。
2012年02月15日
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