2012年02月16日

今日の症例 潜在性肺結核

29歳男性、某病院某科のドクターです。
その病院にも相談できる呼吸器科医がいない、とのことで実際に外来にお越しになってご相談を受けました。


勤務先で喉頭結核患者に接触し、その後確認のためにQFT、胸部X線写真、CT検査を行いました。


結果は…
QFT陽性、胸部X線写真とCTは異常なし、でした。


その結果を受けて最近INHの内服を開始されたのですが、お兄さんが呼吸器科医とのことで、「INHは肝障害や末梢神経障害といった副作用がある、そんなものを飲んでいていいのか?」といわれた、とのことで不安になられたようです。


さて、この方に、どのように指導を行いますか?


長い長い結核の話・潜在性結核感染症治療(予防内服)についてを参考に、考えてみてください。

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posted by 長尾大志 at 09:40 | Comment(2) | 長い長い結核の話
この記事へのコメント
私は昨年、結核と疑われ、気管支鏡、CT2回、レントゲン5回を受けました。それは、QFTが陽性で、咳が続いた為です。INHを勧められましたが、46歳という年齢では、副作用があるので、よくないといわれ、現在も、発病しておりません。過去のものとのことです。ですが、現在、インフルエンザの後、せきが続き、ステロイドのパルミコート、または、フルタイドの吸入をするように言われ、パルミコートの方が、副作用が少ないとのことで、昨日より、吸入しております。ですが、結核の心配があり、このまま、続けても、いいのか、心配です。気管支鏡などで、発病することがあると言われ、1年経ちますので、問題ないでしょうか、アドバイスを頂きたいのです。宜しくお願い致します。
Posted by 青井郁子 at 2012年02月21日 22:16
まず、このブログ自体、医学的知識のある方を対象としておりますので、患者さんにとって易しい表記ではないことがありますこと、ご容赦を頂ければと思います。

また、現在受けている治療に関しては、基本的にもっとも状況をわかっている主治医にご質問頂くべきであります。私が逆のことをされて、自分の外来に通院されている患者さんが「ネットで尋ねたらこう言われたので、こうしてほしい」とおっしゃったら、困ると思うからです。

それはそれとして、ご質問は、「潜在性肺結核、未治療の方がステロイド吸入をした場合、肺結核発症率は有意に上昇するか」ということかと思います。私が知る限り、はっきりそれを証明したデータはないように思いますが、だから大丈夫とか、そういったことは申せません。ご了承ください。
Posted by 長尾 at 2012年02月22日 15:13
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