2012年02月19日

PETについて(呼吸機能イメージング研究会)1

先日開催いたしました、呼吸機能イメージング研究会のMeet the Expertsより。

会場係をさせて頂いた都合で、PETに関するお話を伺いました。講師は横浜市立大学放射線科の立石先生…の予定が、演者の変更がありました。


基礎的なところからお話し頂いたのですが、私も恥ずかしながらちゃんとわかっていなかった点が多く、勉強になりましたので、備忘のために記したいと思います。


FDGが集積しやすい場所(臓器)は、

  • 細胞増殖速度が速い

  • 細胞密度が高い

  • 未分化な組織である

  • 糖代謝が亢進している

  • 嫌気性代謝が盛んである


ところである、といわれています。


特に病気でなくても、生理的に集積する臓器は、上の条件を満たす


  • 心臓

  • 唾液腺

  • 肝臓


と、FDGが排泄される経路である腎・尿路系

また、激しい運動をすると筋に集積することから検査中は安静に、発声をするとのどに沈着することから検査中はしゃべらないようにします。
それと、血糖が高いと筋に集積するため、5−6時間絶食が必要です。糖尿病のある方は、注意が必要です。



集積の強さを表す数値はSUVといいます。
これは、投与したRIが全身に均等に分布したときの線量を1として、その場所の線量の強さを表す数値で、相対的な指標になります。

多くの場合、その場所の最高の数値、SUVmaxを用いて評価しますが、あくまで数値は相対的なものであり、経過での変化を評価するには向いていません。


通常は、注射1時間後と2時間後を測定します。1時間後から2時間後にかけてSUV上昇が見られれば悪性、低下すれば良性である、との報告もあるようですが、実際はoverlapもあり、なかなか言い切れるものではないとのことです。

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posted by 長尾大志 at 21:47 | Comment(0) | 学会・研究会見聞録
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