2012年02月20日

PETについて(呼吸機能イメージング研究会)2

PETについて、限界というか、弱点を挙げてみます。


基本的に感度が低い、というか、FDGが集積しにくい癌は、

  • 胃癌の一部

  • 肝細胞癌

  • 細気管支肺胞上皮癌(BAC)・高分化腺癌

  • 微小な癌


です。特に径が1cm未満の癌病変は検出感度が低いとされています。
縦隔などのリンパ節転移も、感度・特異度にまだまだ課題があります。


逆に、良性疾患でも、結核やクリプトコッカス、サルコイドーシスなど、集積するものも少なくありません。


そういうわけで、なかなか解釈が難しい場面も多いのが現状。


まずは疑わしい陰影を認めたときに、質的診断と病期評価をかねて、治療効果の確認、治療後再発の有無などを見るというパターンが多いと思いますが…。


1つ示唆されていたのは、高齢の方で、侵襲的な検査(生検)がはばかられるような場合、PETで集積がなければ、仮に癌であっても高分化と考えられるため、経過観察してもよいのではないか、ということでした。


検診施設で、スクリーニングで撮影、ということも多いようですが、腫瘍マーカーほどではないにしても、陽性になったときにどうするか、ある程度指針がほしいところです。

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