基本的に感度が低い、というか、FDGが集積しにくい癌は、
- 胃癌の一部
- 肝細胞癌
- 細気管支肺胞上皮癌(BAC)・高分化腺癌
- 微小な癌
です。特に径が1cm未満の癌病変は検出感度が低いとされています。
縦隔などのリンパ節転移も、感度・特異度にまだまだ課題があります。
逆に、良性疾患でも、結核やクリプトコッカス、サルコイドーシスなど、集積するものも少なくありません。
そういうわけで、なかなか解釈が難しい場面も多いのが現状。
まずは疑わしい陰影を認めたときに、質的診断と病期評価をかねて、治療効果の確認、治療後再発の有無などを見るというパターンが多いと思いますが…。
1つ示唆されていたのは、高齢の方で、侵襲的な検査(生検)がはばかられるような場合、PETで集積がなければ、仮に癌であっても高分化と考えられるため、経過観察してもよいのではないか、ということでした。
検診施設で、スクリーニングで撮影、ということも多いようですが、腫瘍マーカーほどではないにしても、陽性になったときにどうするか、ある程度指針がほしいところです。