2012年03月05日

肺炎のイロハ・基礎疾患のある患者に発症した、急性経過の病態

2年目も終盤、入局を決められ、どんどん研修を進めているY先生にぴったりの症例が。肺炎の基礎をおさらいしましょう。


60歳代 男性

主訴:咳、食欲低下

現病歴:○月14日の晩に寒気を感じたが、体温は36℃台だった。同時に咳嗽が出現し、食事・水分摂取不良となった。家人も同時期に体調悪かったが、○月16,17日に家で安静を保った結果、体調は戻ったとのことで特に医療機関受診はしていなかった。
○月21日に某科外来を受診したところ、体温37.6℃、血液検査でWBC17400、CRP28.7であルと判明、また胸部レントゲンで両側肺に浸潤影を認めたため、当科へ紹介受診された。

既往歴:
肺炎;60歳代
糖尿病;30歳代後半より(経口血糖降下薬内服中)
胃潰瘍;20歳代(3,4回の入院歴あり)
十二指腸潰瘍;30歳頃(入院歴あり)
脂肪肝;30歳代より
脊髄腫瘍;40歳代に手術歴あり

家族歴:
父;喘息、糖尿病、高血圧
姉;癌(詳細不明)

生活歴:
喫煙;40〜60本/日 20歳〜60歳 60歳以降は8本/日、現在も喫煙中
飲酒;焼酎1.5合/日
ペット;10年以上前に犬2匹を約12年間
家屋;築30年以上の木造。風通しは良い。
加湿器;最近は使用していない。

職業歴:建設業(25〜40歳の間は現場監督→アスベストや粉塵暴露あり)

アレルギー:子供の頃から冬期に咳が多かったのみで、食物・薬剤アレルギーなし


これが、その先生のとられた病歴です。なかなかすてきだと思いますが。
もっとほしい情報はあるでしょうか。

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posted by 長尾大志 at 13:31 | Comment(0) | 肺炎ガイドライン解説
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