2012年04月11日

今日の症例・COPD・喘息と心不全の狭間で2

超高齢の喫煙者(既往に高血圧、COPD、喘息があるという)、呼吸困難を主訴とする患者さんです。


入院時の身体所見は…

意識清明、起坐呼吸あり。
体温37.3℃、血圧 96/37、HR 94、RR 29、SpO2 99%(O2 6L マスクにて)
樽状胸郭(+)、ばち指(+)、湿性咳嗽(+)
lung:両側で吸呼気時ともにrhonchi、両側末梢で呼気時に軽度wheeze(+)
heart:reg., no murmur
abd.:soft, flat, no pain, no tenderness, liver impalpable, spleen impalpable, BS normal
legs:no edema、両側足背動脈触知良好


喘息発作としたときの重症度
中等度〜高度
(起坐呼吸、会話はフレーズ、興奮なし、呼吸数増加、呼吸補助筋使用なし、喘鳴中等度で呼気時、HR<100、PaCO2>45torr、SpO>95%だがO2 6L必要)

普段のHugh-Jonesは1〜2度(50mの歩行や坂道・階段で息切れする。)


とのこと。


まあ、喘息発作だと言われて駆けつけたわけですから、こんな感じでしょうか。
できれば、心不全、COPDを鑑別できるような身体所見が知りたいですね。


たとえば、Framingham基準の大基準に当てはまる…


  • 頸静脈圧の上昇

  • ラ音

  • V音ギャロップ

  • 肝・頸静脈逆流



や、小基準に当てはまる


  • 両足首の浮腫

  • 肝腫大

  • 胸水

  • 頻脈(≧120bpm)



があるかないか、
あるいは、樽状胸郭が見られたとのことですから、さらに高度のCOPDで見られるという、

  • 気管短縮

  • 胸鎖乳突筋の発達

  • 吸気時に鎖骨上窩が陥凹

  • 吸気時に頸静脈が虚脱



などの所見は見られないか、という観点での診察があると、もう少しふくらんだかな、と思います。


入院時検査所見は…

貧血なく、凝固系異常なし、肝胆道系酵素や腎機能にも大きな問題はありませんでした。
BNPは623と高値で、動脈血ガスはPH 7.3、PCO2 53、PO2 148、HCO3- 29で、呼吸性アシドーシスの代謝性代償が見られました。


と、いうところで、皆さんの印象はいかがでしょうか。


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posted by 長尾大志 at 18:19 | Comment(0) | ああ心不全
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