次に、ゆっくり、息を大きく吸い込んで、大きく吐く、普通の(安静)肺活量測定を考えましょう。
普通の換気から限度いっぱいに息を吸い込むと、グラフ上描かれていた円(楕円)は、大きく左にふくらみます。
このときに到達した左端、もうこれ以上吸えない、という点を最大吸気位といいます。
その後、息を吐いていきますと、グラフ上の楕円は右にもふくらんでいきます。
このときに到達した右端、もうこれ以上吐けない、という点を最大呼気位といいます。
今回描かれた楕円の右端から左端まで、つまり、最大呼気位と最大吸気位の差を肺活量といい、実際に肺胞内に出入りできる空気の量を表します。
この測定方法は、空気を無理矢理押し出してはいませんので、(安静)肺活量、と呼んでいます。
安静に対するものとしては、強制、努力、という文字を連想してください。
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