ここで、末梢気道のどこかで引っかかりのある人が息を思いっきり吹くときのことを考えましょう。
あ〜あ〜〜〜気道のどこかに〜何かが〜あるから〜抵抗が〜
(何のメロディーだとしっくり来るでしょう?)
…思いっきり息を吹く、最初の瞬間に出てくる空気は、気管や主気管支といった中枢の気道に元々あった空気です。
そして次の瞬間、肺胞の空気が、末梢気道を通って出てきます。
ここで、末梢の気道に何らかの抵抗があると…
肺胞から出ようとする空気は、いきなり出鼻をくじかれ、なかなか出られないという事態に陥ります。
フローボリューム曲線を見てみましょう。
まず、気管や主気管支といった中枢の気道に元々あった空気が出る、最初の瞬間。
ここでは抵抗はありませんので、ピークフローまでは一直線にフローが立ち上がります。
しかし、次の瞬間、
フローは気道の抵抗によって、ガクンと低下します。
本来であれば、たとえば25%の空気を吐いて、肺内に75%分の空気が残っているところだと、
フローもピークの75%、となるはずでしたね(ハテ?という方は、昨日の記事をお読みください)。
ところが、気道抵抗があると、フローはその抵抗によって、ガクンと低下しますから…。
その後どうなるでしょうか。考えてみてください。
ここがわかると、異常なパターンはスイスイわかるはず。
フローボリューム曲線のすべてを最初から読む
大分大学 理学療法士の兒玉と申します。
いままで、フローボリューム曲線について難しそうと感じていましたが、
先日の記事と今日の記事を読ませていただいたおかげて、一気に理解が進みました。
ありがとうございました!
これからも、先生のブログで学ばさせてください。
理解が進んだ、といっていただけると、本当にうれしいです。苦労の甲斐があったというものです。
もうしばらく、シリーズは続きますので、お付き合い、お役立てください。