肺が、線維化によって硬くなります。そのため、主に伸びにくくなるのです。
あー、肺線維症の機序っつーかメカニズム、やってませんね−。Figureがなかなか難しいんですね…(汗)。
ともかく、線維症の肺は…
- 周り(胸膜直下)が硬くなる
- そのため、肺の伸び縮み(特に「伸び」)が妨げられる
- つまり、肺活量は低下する
- 肺胞領域の線維化のため、細気管支が拡張し、末梢気道の抵抗が減る
最後のところ、また近々解説いたしますが、とりあえず今は、そういうもんだと思ってください。「肺活量の低下」と、「末梢気道の抵抗が減る」ところが、肺線維症のフローボリューム曲線のカタチを特徴付けます。
通常の肺よりも、線維症の肺は小さい。
そこで、肺活量は通常、こんな感じですが…
少なくなります。
肺活量が小さくなる、ということは、最初の一瞬で出てくる空気量(≒最初の一瞬のフロー)は健常者よりも少なくなり、フローボリューム曲線の最初の立ち上がり、ピークフローは、健常者よりも下がります。
それ以降、末梢の空気が出てくる相のフローで、気道抵抗が健常者と同じであれば、そこから描かれる曲線はまっすぐ、図の点線のようになるはずです。
いつものように、50%息を吐いた状態を考えますと…。
フローも本来、ピークの50%になるはず。
しかし、最初に書いたとおり、末梢気道は拡張しており、抵抗は減るのです。すると、フローはピークの50%まで落ちない、ということになります。
そしてその後は、徐々にではありますが「本来の」フローボリューム曲線に近づき、最終的には容量=0となった時点(最大呼気位)でフローも0になるのです。ですから、この場合のフローボリューム曲線は、上向きに凸の曲線になります…。
最終的には、こんなカタチの曲線になるのですね。
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