とてつもなくタイトルが長くなってきていますが、ようやく脱線から復旧です。先週述べたような、巧みな役割分担によるお掃除機構のどこかが破綻すると、その「お掃除される」場所が病気になる、そういうお話です。
- 太めの気管支 径数μm〜10μmの粒子が沈着、咳と線毛運動で掃除
- 細気管支(さいきかんし)径数μmの粒子が沈着、線毛運動で掃除
- 肺胞 径1μm内外(2μm未満)の粒子が沈着、マクロファージによる貪食で掃除
でしたね。
ここで思い出していただきたいのが、びまん性汎細気管支炎(diffuse panbronchiolitis:DPB)です。この疾患は機序がなかなか難しくて病態が理解しづらいですね。覚えることもたくさんあります。
でも、そもそもの病因が
線毛運動の低下
であることを理解すれば、あら不思議、全てが納得、なのです。
線毛運動が低下することで、気道系は全体的に掃除能力が落ちます。クリアランスが悪くなる、といういい方をします。
ただし、中枢の気道、太い気管支では、ある程度のことであれば、咳で飛ばせば何とかなる。鼻腔内に粘液がたまっても、鼻をかめば何とかなるわけです。
ところが…線毛運動に、掃除のほとんどを依存してしまっている場所があります。
それは、先ほどから述べている、細気管支。
実はもう一つ。
鼻腔と小さな穴で続いている、副鼻腔。
細気管支は咳をするとcollapseしてしまい、咳で掃除するのが難しい。
副鼻腔は小さな穴で鼻腔とつながっているだけであるため、鼻をかんでも掃除ができない。
おのおのそんな理由で、お掃除をほとんど線毛に頼っているのです。
そんな中、線毛機能が落ちてしまうとどうなるか。
副鼻腔炎と、両肺あまねくびまん性に細気管支炎が起きてしまうわけです。
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細気管支炎になると細気管支に痰が詰まります。息を吸うときには肺がふくらみ、まだ空気が通るのですが、息を吐くときに肺が縮むと細気管支の通りが悪くなり、閉塞性障害を生じます。
また、細気管支に痰が詰まるため、膿性痰や聴診上湿性ラ音・断続性ラ音(coarse crackle)が所見として見られるわけです。細気管支が狭窄したりするため、ときに連続性ラ音などが聴かれることもあります。
機序を理解することで、好発部位や症状、症候が理解できる好例として、DPBについて取り上げてみました。皆さんの理解の助けになれば幸いです。
肺の防衛機構を最初から読む
先生は『後輩を育てるためにブログ作った』
スゴイ!!
AKBじゃないですが、どんだけやれば努力は報われんでしょう?
どんだけ注意しても同じミスを繰り返す
注意ではなく根拠を話してもダメ
次は興味を引くような内容でチャレンジ
でも疲れてきた〜〜〜弱気になってますわ
頑張っても報われない、そう感じると凹みますよね。
でもそうやって頑張って指導を続けられること自体が、おばやん99さんの成長にもつながっているはずです。それもすてきなことです。
秋元さんがメンバーに向かって、「精一杯努力して、思い切り伸ばした指の1ミリ先に夢はある。」みたいなことを言われていて、蓋し名言かと思います。私も報われることの少ない?日々ですが、努力は続けていくつもりです。
1oでも指を伸ばしてみます
今回はパクリタキセルやエルプラット関連で(−−〆)
みんなで勉強していきます