写真の黄矢印は腋窩の脂肪を指していますが、腹部であれば内臓脂肪の沈着も見えますし、左4弓シルエットでよく問題になるpericardial fat padもすぐにわかります。
左4弓と横隔膜の交差部(心臓横隔膜角)がぼやけています。シルエット陽性。結構よくある所見です。

心臓周囲の脂肪(pericardial fat pad)が4弓の接線を消していますね。
縦隔条件でグレーに見えるのが実質、筋肉、ならびに水です。筋肉の密度は水に近いため、同じような濃度に見えます。血管内の血液も、体腔液も基本的には同じように見えるのです。
従って、特に腫瘍性病変の評価をしようかというときには、造影剤を注射して、血管(血液)と実質を区別したり、そのエリアが造影されるかどうかを確認する必要があるのです。
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