2012年08月15日

酸塩基平衡〜アシドーシス・アルカローシス9・pH>7.450のアルカレミアを見たら・代謝性アルカローシス

pH>7.450のアルカレミアであった場合、PaCO2とHCO3-を確認して、ナゼアルカレミアであるかを考えます。アルカレミアはアルカローシスの結果起こることですから、呼吸性アルカローシスなのか、代謝性アルカローシスなのかを評価しましょう。


正常値は、
PaCO2:35〜45mmHg
HCO3-:22〜26mEq/L


アルカレミアがあってHCO3->26mEq/Lであれば、HCO3-が異常に増えることで血液がアルカリ方向に移動する、代謝性アルカローシスである、といえます。


アルカローシスとなりますと、代償機構が働きます。代謝性アルカローシスになりますと、肺は低換気となってCO2(酸性物質)を蓄積することで、血液pHを正常に戻そうとするわけです(肺による代償)。


ですから代謝性アルカローシスの時は、PaCO2は上昇傾向になるわけですが、呼吸による代償は比較的速やかに開始され、24時間程度で成立すると言われています。


とすると代謝性アルカローシスの場合、つまり、pH>7.450で、かつHCO3>26の場合…。


PaCO2>>45と上昇が見られたら、それは正しく代償されている、ということになりますが、PaCO2が45とか40近くであると、それはまだ代償が始まったばかりであることを意味するわけで、代謝性アルカローシスの急性期であると考えられます。


すなわち、pH>7.450で、
HCO3>26 PaCO2≒40→急性代謝性アルカローシス
HCO3>26 PaCO2>>45→代謝性アルカローシスが呼吸性に代償された時期と考えられます。


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