いつまでごちゃごちゃやってんねん、はよ抗菌薬の話せーや、という声もなく?、粛々と抗菌薬の話に入りましょう。
ここから先は、肺炎の原因菌として大事な菌を分類し、それらに対してどうか、という観点で見ていきます。
市中肺炎のガイドラインに載っている、原因微生物で非定型病原体(βラクタム系が効かない奴ら)以外のものを上から順に挙げてみましょう。
肺炎球菌
インフルエンザ菌
黄色ブドウ球菌(MSSA、MRSA)
モラクセラ
クレブシエラ
ミレリ・グループ
嫌気性菌
緑膿菌
間が開いているのは、頻度に開きがある、そのニュアンスをお伝えしたかったから。
あと、院内肺炎や医療・介護関連肺炎においては、大腸菌をはじめとする腸内細菌系の頻度が高くなってきます。
このうち、肺炎球菌とミレリ・グループ、黄色ブドウ球菌、口腔内の嫌気性菌はグラム陽性球菌。
モラクセラはグラム陰性球菌。
インフルエンザ菌、クレブシエラ、主な腸内細菌、緑膿菌はグラム陰性桿菌ですね。
で、分類としては、まず大きくグラム陽性球菌群、グラム陰性菌群に分けます。
それから、βラクタム系の天敵、βラクタマーゼ産生菌(グラム陽性球菌でも陰性桿菌でもあります)はちょっと特別扱い。
また、市中肺炎の原因菌として割合が多いのと、少しやっかいなBLNARが増えている、ということでインフルエンザ菌も少し別扱いとなります。
緑膿菌はもちろん特別扱い。MRSAも然りですね。
ということで、来週に続きます。
肺炎ガイドラインを最初から読む
2012年09月21日
肺炎と抗菌薬〜3つのガイドラインの根底に流れる「共通の考え方」13〜抗菌薬の種類と特徴1・菌の分類
posted by 長尾大志 at 18:55
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| 肺炎ガイドライン解説
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