ウチの1歳の娘は、最近かなり我が強く、気に入らないことがあると後ろにぐいーんと反って怒りを表しますが、その話ではありません。
喘息で入院した患者さんがいまして、主治医はソル・コーテフ200mg×2回/日を開始。
別の日には薬剤性肺障害の方に、ソル・メルコート200mg/日を投与されました。
ここで研修医の先生は混乱します。ソル・コーテフ(そるこー)とソル・メドロール(そるめど)。同じソルで同じような量使ってるけど、使い分けはどうするの?どうして違うの?とご質問がありました。
特に最近では、後発品花盛りでもあり、ウチでもソル・メドロールはソル・メルコートという商品に変わっています。だもんで余計ややこしいですね。
それはさておき、ソル・コーテフとソル・メドロールの最も大きな違いは何か。それは、プレドニン換算の力価(まあ、パワーみたいなもんです)であります。
ソル・コーテフはプレドニンの1/4のパワー、ソル・メドロールはプレドニンの5/4のパワーなんですね。
つまり、ソル・コーテフ100mgはプレドニン25mgと同等ですが、ソル・メドロール100mgはなんとプレドニン125mgと同等のパワーになるのです。
喘息患者さんに使ったソル・コーテフ200mgはプレドニン50mgに相当しますが、薬剤性肺障害へのソル・メルコート200mgはプレドニン250mgに相当します。
(実際ソル・メルコートは250mgバイアル製剤があるため、200mg使われることは少ないですが、わかりやすくするために量をあわせました。)
研修医の先生は何となく、「同じ様な量使ってるなー」と思われたようですが、実は全く異なる量を使っていたのですね。これは意識しておかないと、思わぬ事故の元。また一度ステロイドの使い方はまとめたいなと思っていますが、取り急ぎ、注意喚起しておきます。
ステロイド製剤を使うときは、処方した薬がプレドニン換算で何mgに相当するかを意識しましょう。
2012年10月01日
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