2012年12月19日

第80回日本呼吸器学会地方会見聞録・膠原病セッション

先日の地方会では、前回に引き続き、膠原病のセッションで槇野先生に色々教えていただきました。
備忘のため、学んだ内容をシェアさせていただきたいと思います。


■RAに伴うOPやIPについて

アザチオプリン(イムラン)はIPやOPへの効果はほとんど期待できない。


MTX、Bio(生物学的製剤)はRAの肺病変に対して無効である。


RA-OPはPSLが必ず効くので、一旦落ち着いたら治療を終了し、再燃したら再投与、という形でよい。予防、という意味でダラダラステロイドなどをいくべきではない。



■ループス肺臓炎(SLE肺炎)について

SLE肺炎はまれである。SLEに対してPSLを投与していれば、SLE肺炎が生じるはずがない。もし治療中に肺炎(のみならず他臓器の病変も)が発症したのであれば、薬をのんでいなかった可能性がある。


SLEは診断されれば速やかに治療開始され、治療すると治るために、治療中にその他の臓器病変を見ることはほとんど無い。


SLE極期には出血傾向が強いため、気道内に出血が見られた所見はSLE肺病変に合致する。



と、このあたりで、地方会の振り返りは終わりたいと思います。
明日から、頂いていたご質問にお答えします。

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posted by 長尾大志 at 16:59 | Comment(0) | 学会・研究会見聞録
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