(質問ここから)
先生こんにちは。ブログ大変わかりやすく勉強になります。私は准看護師をしているのですが、胸腔ドレナージについて分からないことがあります。
1つめは呼吸性変動を見るときは吸引を止めた状態で見るのが正しいですよね?持続吸引をしていても呼吸性変動がある場合は吸引圧が足りないということでしょうか?
2つめは肺の再膨張がはかられると、呼吸性変動が徐々に少なくなるのは何故ですか?
とても初歩的なことだと思うのですが、教えて頂けるとありがたいです。よろしくお願いします。
(ここまで)
初歩的、かもしれませんが、ドレナージをやっている患者さんの担当になられたときに、誰もが一度は持つ疑問ではないかと思います。早速お答えいたします。
>1つめは呼吸性変動を見るときは吸引を止めた状態で見るのが正しいですよね?
>持続吸引をしていても呼吸性変動がある場合は吸引圧が足りないということでしょうか?
その通りです。吸引を掛けている間は、通常は胸腔内圧(−5〜8cmH2O)に打ち勝つ程度の陰圧(−10cmH2O以上)がかかるはずです。そのため、吸引をかけていると呼吸性移動を見る(チェストドレーンバックの場合)青い水の部屋では水面が下に下がって動きません。
吸引しているにもかかわらず、呼吸性移動を見るということは、胸腔内圧が吸引圧に勝っているということですから、吸引圧不足が考えられます。
吸引圧を見る(チェストドレーンバックの場合)黄色い水の部屋を確認してください。ここで泡がボコボコ出ていなければ、吸引圧不足ということになります。
>2つめは肺の再膨張がはかられると、呼吸性変動が徐々に少なくなるのは何故ですか?
肺が膨張してきてくると、ドレナージチューブの入っている部分の隙間が狭くなりますね。すると肺がチューブの孔をふさぐ形になり、呼吸性変動が少なくなったり、なくなったりするのです。
ドレナージチューブには先端以外に、横にも孔(側孔)が空いています。この側孔が肺に圧されてふさがりがちになるようです。完全にふさがってしまうとやはり意味がありませんから、医師・上級医に報告しましょう。
気胸・胸水・ドレナージを最初から読む
今年より後期研修医として呼吸器内科のスタッフになり、気胸のドレナージで疑問に思っていることをお聞きしたいと思っています。
エアリークが、安静時はないのに、臥位から坐位などの体位変換時で出る場合、まだエアリークありととらえて、陰圧をかけ続けるべきなのか、胸部Xpでは完全膨張していても、完全にエアリークがなくなるまで陰圧をかけ続けた方がいいのかと言うことです。
深呼吸や咳では出る場合も、エアリークありと考えた方が良いのでしょうか。
お忙しいところ大変恐縮ではございますが、先生のブログをバイブルのようにして勉強させて頂いているので、ご教授ください。
ご質問の事態は、呼吸性移動あり、孔が閉じかけ、だけれども少し隙間?がある、という状態かと思われます。であれば、少なくともドレーン抜去はまだ、ですね。一応現状維持、陰圧継続でよろしいかと思います。
強い圧がかかったときだけ空気が漏れる、という解釈でいいのではないでしょうか。
安静時のエアリーク→労作時・強制呼気時のエアリーク→エアリークなくなるまで、待った方が良いということですね。有難うございます。
先生に「頑張ってください」なんて言われたら、頑張っちゃいます!
また学会とか、どこかでお会いできるのを楽しみにしています。お互い、頑張りましょう。
胸水による胸腔ドレーン挿入中
ウォターシールの場合
吸引圧(黄色の水)のところのは水を入れますか?
医師ではないのですが、お聞きしても良いでしょうか?
先日、病棟でトロッカーカテーテルの勉強会を行いました、当院には呼吸器内科の先生は居ません
若い看護師より希望があり、私がすることとなり、質問が出ました、
吸引をかけていないとき、黄色の面は水封圧となりますか、
青の面の水封層には、規定量の水をいれてあり、
例えば、ー15引いていた状態からウォーターシールにし時なのですが、
お忙しい中、もし、お時間が有ったら、教えていただけたらうれしいです。
水封(=ウォーターシール)にしているときは、出る空気だけを出して逆流を防ぐ一方弁だけがついている状態、と考えて頂くといいと思います。
低圧持続吸引(メラサキューム)を使用している胸腔ドレーンの観察項目を教えて下さい。
エアリークや呼吸性移動をどこで、どうやって見ればよいのかわかりません。
呼吸性移動は吸引を一度止めないとわからないのですか?
吸引用の機械が内蔵されているもので、吸引圧を決める(黄色い水の)部屋はなくて、胸水をためる部屋と水封の部屋だけです。どちらがどちらなのかは先輩に教えてもらいましょう。1年目でわからないことだらけなのは当然です。
陽圧換気中に、持続吸引で胸腔ドレナージをした場合、水封室で呼吸性変動は見られるのでしょうか?
自己紹介せずにご質問させていただきました。麻酔科医3年目の医師です。
お忙しいところ、ご返信ありがとうございます。
呼吸器外科オペ後、抜管前に陽圧換気下でチェストドレナージしている際の状況について質問させて頂きました。
ブログ読ませていただき、大変勉強になりました。やさしい呼吸教室も拝読しました。
今後とも、先生のブログなどで勉強させていただきたいと思います。ありがとうございました。
ただ、外科医師がこの状況でも、水封室の呼吸性変動が見られるはずと言っていたため、私の認識と違うなと思い、質問させていただきました。
状況は伝わりましたでしょうか?
胸腔ドレーンを例えば-15cmH2Oで持続吸引すると、通常であれば胸腔内圧を上回る陰圧がかかっているため呼吸性変動が見られないのですよね。
しかし私の勤務する病棟では持続吸引しているのに呼吸性変動があります。
吸引圧が足りないということでしょうか。それとも逆に肺ろうを広げる可能性があるため最低陰圧での持続吸引にしているということなのでしょうか…
まだまだ分からないことだらけで、変な質問でしたらすみません
学生の頃から呼吸器が大の苦手ですが、臨床に出てからチェストドレーンは避けて通れない道でして…。
ぜひ先生にお聞きしたいのですが、私の解釈の中では気胸の場合エアリークは出現→消失、フルクは消失→出現→消失。胸水の場合はエアリークはなし、フルクは出現→消失という解釈です。つまり健康な人であればエアリークもフルクもなしと思っていたのですが、先生のブログを拝見さもせていただき「呼吸性移動−・エアリーク−はチューブのどこかが閉塞しています。どこかで折れ曲がっていないか、目に見えるところで詰まっていないか、確認しましょう。上級医に報告を。」と記載されていたので、どこで解釈を間違えたのかわからず何が正しいのかわからなくなってしまいました。
学生みたいな質問で大変申し訳ありませんが、お答えいただけたら幸いです。
よろしくお願いします。
お願いしたいのは、「気胸の場合エアリークは出現→消失、フルクは消失→出現→消失。」のように丸暗記をするのではなく、そこで一体何が起こっているのかを理解して頂きたい、ということです。
ブログ内の別記事でhttp://tnagao.sblo.jp/article/175244223.html
2016年05月10日以降の一連の記事が、ドレナージについてまとまっていると思いますので、一度お読み頂けるといいのではないかと思います。
ウオーターシール(水封)のときにも呼気時には陽圧がかかるので、肺の孔が残っていたらエアリークは見られますが、その出来事の中でわからないことが何なのかが分からず、お答えができません。申し訳ありません。
http://tnagao.sblo.jp/article/167447972.html
http://tnagao.sblo.jp/article/167512622.html
http://tnagao.sblo.jp/article/167568957.html
まさこさんのイメージされている「死腔」とは違うような気がしますが、いかがでしょうか。
「気胸の時の、胸腔内の、肺の外の空気」のことを指しておられるのだとしたら、ご質問の「孔からのリークだけでなく」の意味がわからなくて…申し訳ありません。
肺の孔から出た空気が、胸腔内、肺の外にたまっているわけですから、それ以外に「フリースペース」はないと思うのですが…。
看護師ではないのですが、現在勉強中です。
ドレーンバックの呼吸性変動ですが、黄色い吸引のところは、しっかりブクブクしているのですが、隣の水封部もブクブクしています。
これは、エアリークありとみてよいのでしょうか?それとも、吸引圧が足りないのでしょうか?
気胸の患者です。
もう一つ、エアーリークの観察は吸引をかけたまま観察するのが正しいのでしょうか?