日曜日の読売新聞に、秋元康さんが連載をされています。
AKB48グループの若いメンバーたち、また、若者たちに対するメッセージを書いておられます。
少し前の回では「アイドルと笑顔」というタイトルで、
このようなことを書いておられました。
(以下、大意を抜粋)
アイドルには笑顔が似合う。
いや、アイドルは常に笑顔でなくてはならない。ずっとそう言われてきた。
(でも、舞台裏を見ていた秋元さんが思うに)
アイドルの笑顔が美しいのは、そこに多くの涙が隠れているからだ。
おそらく、普通の生活をしている同世代の女の子より、遙かに多くの
「つらいこと」に遭遇しているだろう。
つまり、そこに至るまでの長い道のりが、アイドルの笑顔を磨くのだ。
もし、あなたが、アイドルのように輝いた笑顔を見せたいと思うなら、
いっぱい泣けばいい。いっぱい怒ればいい。いっぱい落ち込めばいい。
そう、毎日を一生懸命生きることだ。
(大意ここまで)
流した涙の数だけ、人に優しくなれる、とか、
流した涙が、明日の自分を作る、とか。
そのようなことは多く言われています。
おそらく、そのようなつらい体験をすることで、他人のつらさを慮る(おもんばかる)ことができるようになる、そういう意味でしょう。
医師として、患者さんのつらい場面に立ち会うことは多々あります。
そのときに、そのつらさに共感できるかどうか。相手の気持ちに立つことができるか。ちょっとした言動に表れるものです。そういうところで医師の資質というものが問われるように思います。
うちの大学はいろいろな状況から、他大学や社会人を一旦経験されてから再び医学部に入り直された方が結構多いのですが、そういう方々はそれなりにつらい経験もされているのか、20歳そこそこの、いわゆるストレートにやってきた学生さんよりも、そういう意味で一日の長があるように思います。
もちろん若い方の中にも、素晴らしい方も多い。ただ、人生経験が少ないな〜、惜しいな〜と思う方もちらほらおられます。まあ、若い方は人生これから、随分以前にも書きましたが、某大学教授が「医学生たるもの、失恋の一つや二つしないでどうするか。」ということを言われたように、「今」を一生懸命生きること、目の前のことに誠実に向き合うことで、ご自分を磨いていってほしい、そう念願せずにはおられません。
2013年01月02日
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