昨日あんなことを言っておいてナンですが、ちょっと今日はガスの割合を表す方法について、吟味したいと思います。
…ただ今書籍化校正の真っ最中なのですが、かな〜り大幅な書き直しを行っています。読み返してみると、もっとわかりやすくできるな〜とか、単に間違っているとか(汗)、編集担当の方の手を大いに煩わせながらも、かなりカイゼンが見られています。
純粋に間違っているところを発見したらその都度ブログ記事をこっそり修正していますので、ご安心?ください。
で、今A-aDO2のところを直していて、PaO2とかの説明を付け加えましょう…というお話から、大幅な加筆をしているところなのですが、時間の関係で、ブログ記事としても読めるようにしようと思い、急遽取り上げる次第です(要は校正記事以外にブログ記事を書く暇がないとも言う…)。
体内の「ある場所」における「あるガスの割合」を表す表記方法は、こんなふうになっています。
PaO2
まず1文字目には、そもそも割合を表すのか、圧力(分圧)を表すのか、飽和度を表すのか、を示す文字を置きます。使う文字は…
F:fraction(分画、割合)、単位は%
P:pressure(圧力)、単位はTorr=mmHg
S:saturation(飽和度)、単位は%
次の2文字目は、どこにあるガスのことか(ガスのある場所)を表す文字を置きます。使う文字は…
I:inspiratory(吸入気)
A:alveolus(肺胞)
a:artery(動脈)
最後に、何のガスのことを見ているかを置きます。
O2:酸素
CO2:二酸化炭素
N2:窒素
大気中の酸素の割合、ご存じですね。21%です。
そして窒素が79%、まあこの2つでほとんどを占めている、ということもご存じでしょう。
このように気体として存在するガスの割合は、%で表すのが理解しやすいと思います。体外に存在する空気(通常は大気)の中に酸素が何%含まれているか、ということです。
例えば吸入気、息を吸うときに外から入ってくる空気の中には酸素は21%含まれていますから、その割合を表すには、
fraction(割合、分画)という言葉の頭文字であるFと、
inspiratory(吸入気)という言葉の頭文字であるIを下付き文字にして、
O2(酸素)の割合を表すために
FIO2
と表記します。
A-aDO2のややこしい話を最初から読む
2013年01月23日
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