今日も灰田先生の記事(ドクターサロン vol.57 No4 2013)より。タバコがダメと来たら、次はアルコールですね。
アルコールを飲むと明らかに具合が悪くなる方は結構居られます。アルコールは浮腫を起こしますから、直接発作の原因になります。体調によっては大発作にもなり、浮腫というのは危険であります。
アルコールそのものに反応して喘息が悪化するばかりかと思っていたら、アルコール飲料に含まれる防腐剤(サリチル酸、サルファイトなど)に反応している場合もあるそうです。これはアスピリン喘息の機序ですね。
また、別の機序としてはアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)変異によるエタノールの代謝障害、これによって血中のアルデヒドが上昇し、悪酔いというかいわゆる『酒に弱い』状態になります。日本人に「酒に弱い」人が多い理由としてよく知られているこの障害、人口の半数がこれだといわれています。
ということは喘息患者さんの半数にもこの障害があるということですが、実はこのアセトアルデヒド、ヒスタミンの遊離を促進して喘息を悪化させるというデータがあるのです。これもアルコールによる喘息悪化の一因なのですね。
とまあ、いろいろとよろしくないことがありますが、喫煙との違いは、問題が自分だけで収まること。間接飲酒、みたいな、周りに迷惑をかけることは(暴れる、とか、絡む、とか以外には(゚д゚lll)…)少ないようですね。
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2013年05月04日
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