2013年05月11日

学会見聞録・プロカルシトニンのusefulness・speakerの力量

気がつけば日本呼吸器学会から3週間も経っていました。日本呼吸器学会の記事は拙著の宣伝一色でしたが、ちゃんとお勉強もしてきましたよ。


ちょうど学会の前にプロカルシトニン(PCT)のお話をこちらで書いていたのですが、学会のランチョンセミナーで、タイムリーなお話を聞くことができ、大変参考になりましたので少しシェアを。


まあ、こういうお話は、多くはそれ関連の論文、データをたくさん紹介して下さるので、普段からその分野の論文をしっかり読んでいる方にとっては、「まあ知ってるよね」「今更だよね」だったりするのでしょうが、私は普段からそれほど論文を読んでいないこともあり( ̄▽ ̄;)、大体いつも「おーなるほど」「へー知らなかった」となることが多いのですね…。


加えてこのたびのお話はProf. Jerome Puginという方で、プレゼンテーションがとてもsmart。わかりやすい英語でいろいろなデータを有機的に関連づけてお話しいただきました。まあその次に聴いたお話がちょっとアレでしたので、余計にお話の上手さが際だった、という感じでしょうか。



■SIRS、sepsis、severe sepsis、septic shockの4群に分けた検討

PCTは各群できれいに別れて分布し、SIRSとsepsisを分けるカットオフ値は1.1で、感度97%、特異度78%となった。PCTを診断に加えたことで診断率が向上した。一方、同様に炎症マーカーであるIL-6では、そうはいかなかった。


■IL-6とPCTの比較

初診時?に測定したIL-6は、予後とよく相関し、予後予測因子としてすぐれている一方、PCTは経過とよく相関する。すなわち、予後がいい(生存した)症例ではPCTは低下し、1.1を下回ることが多かったが、死亡症例ではPCTは横ばいで、1.1を下回ってくることはなかった。


■PCTを、市中肺炎において抗菌薬を中止するための参考にする(AJRCCM 2006)

PCT値 開始または継続
<0.1   NO(強くno)
0.1-0.25  no
0.25-0.5  yes
>0.5   YES(強くyes)


抗菌薬使用期間を12日→6日に6日間短縮したものの、予後は不変であった。

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posted by 長尾大志 at 17:47 | Comment(0) | データの解釈
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