例のアレとはもちろん、自己抗体の話です。さんざん同じことを言うてますけど、膠原病やら血管炎を疑ったときには、自己抗体を測定するのが定番になっています。これはOK。
この時に順番を間違えてはアキマセン。膠原病やら血管炎を疑ったときに、疑った膠原病や血管炎に対応する自己抗体を、測定するのですよ。
たまに見かけるのが、なんかよくわからない〜手当たり次第に知ってる抗体を全部測定〜陽性になったのを見てそれから考える、というもの。
これをやっている人は、まあ、それなりの思考回路ですね。
もちろん、どんどん悪化している、測定にも時間がかかる、一つ一つ待っている暇はない、検査を出すだけ出しておいて早くステロイド投与したい…そういう状況もあるでしょう。
ですから、これはあくまで思考過程の問題。どれだけ矜恃を持って鑑別を考えていくか、そういう姿勢のことを言っています。
膠原病や血管炎は、全く症状がそろわないことも決して珍しくありませんが、多くの場合にはそれっぽい症状、というものが出てくるのですね。それから推測される鑑別診断を「確認する」ために抗体を測定する、という感じ。
特に、比較的特異性の高い症状、所見は鑑別診断のカギとなります
例えば…
- 左右対称に生じている多発関節炎:RF、抗CCP抗体
- 乾燥症状、環状紅斑:抗SS-B抗体
- 中途半端に重複する膠原病症状、肺高血圧:抗U1RNP抗体
- 頑固な上気道の炎症に引き続いての発熱、喀血や肺の結節:PR3-ANCA
- 喘息を基礎に持つ頑固な炎症症状、神経症状:MPO-ANCA
などなど。他にも色々とありますが、こんな感じで考えられるようになると、臨床が楽しく、興味深くなるはずです。
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