2013年06月04日

胸部CT道場10・飛び飛びに白くなる陰影6・粒状影のいろいろ5・小葉中心性粒状影3

既出の記事なんですが、小葉中心性粒状影を取り上げたらこれについても言及せざるを得ない、というのが過敏性肺炎の「小葉中心性粒状影」です。


過敏性肺炎とは、吸入して気管支を通ってやってきた(カビなどの)抗原によって、細気管支の出口から肺胞内に散らばった場所、すなわち気管支末端(=小葉中心部)付近の肺胞間質にV型、W型のアレルギーが起こり、その結果「そのエリアに」間質性肺炎が生じるものです。


特発性などの間質性肺炎では、肺胞領域の変化は連続性に生じるため、陰影も連続性なのですが…


30連続性に生じている間質性肺炎.JPG


過敏性肺炎(特に急性、亜急性の、アレルギーが起こりたてホヤホヤの時期)では、気管支末端付近=小葉中心部の肺胞に間質性肺炎が生じます。


35過敏性肺炎では「この辺」に間質性肺炎=すりガラス影.jpg


そのため、陰影としては小葉中心部に「飛び飛びに」「すりガラス影」が見られるわけです。


33小葉の中心部に飛び飛びに病変が.JPG


まとめると、細気管支周囲の肺胞に飛び飛びに間質性肺炎が生じるために、「小葉中心性に」「粒状に(飛び飛びに、の意)」分布するすりガラス影が見られる、というわけです。


34小葉中心性のすりガラス影.JPG


教科書的にはこちらの陰影も「小葉中心性粒状影」に含めて書かれていることがあります。あるいは「小葉中心性すりガラス影」と表記されているものも。


昨日書いた小葉中心性粒状影とは、機序が全然違うために陰影の性状も異なります。昨日のものは分泌物や実質の炎症であり、すりガラスよりも濃い、水濃度の(飛び飛びの)陰影になります。そのため、個人的には同じ用語を使うのは違和感があるので、「小葉中心性すりガラス影」の方がしっくり来ると思っています。


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posted by 長尾大志 at 16:49 | Comment(0) | 胸部CT道場
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