7月13日に開かれる第81回日本呼吸器学会近畿地方会にて、「間質性肺炎2」セッション座長を務めることとなりました。例によって、予習にお付き合いいただきたいと思います。
今回は抄録の到着がほとんど間際である昨日だったので、ちょっと焦っております。また、結構座長の力量を問われる様な演題が多く、さらに焦っております。
■CPFE合併肺癌術後に急性増悪した一例
CPFEに合併した肺癌(StageTA)に対して肺葉切除を施行したところ、急性増悪を来した、という症例報告です。
これまでに報告されている間質性肺炎合併肺癌の手術成績では10%以内の急性増悪があるようですが、喫煙と組織型ではUIPがリスク因子、とは言われています。
CPFEは比較的新しい概念であり、肺癌のリスクもあれば上記の「喫煙と線維化」というリスク因子も満たす、ということで症例の集積が期待されるところ。
発表される施設はおそらく症例を多数経験されていると思いますから、どのようにまとめられるか楽しみです。
■抗Interleukin-6受容体抗体により肺病変が改善した多中心性キャッスルマン病の1例
IL-6や抗Interleukin-6受容体抗体であるトシリズマブに関する基礎研究や他施設研究を数多く出されている大学からの1例報告です。
効果があることはわかっていて、保険適応も取れている薬剤の「効果があった」という1例報告は、症例の少ない施設ならわかりますが、ナゼ今???と?がたくさんついたりします。
当日あっと驚く情報がもたらされるのでしょうか。緊張しますね…。多中心性キャッスルマン病は最近当院でも経験があり、ステロイド投与で落ち着いていますが、どんな感じで経過するのか、というあたりを拝見しようと思います。
2013年07月05日
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