7月13日に開かれる第81回日本呼吸器学会近畿地方会にて、「間質性肺炎2」セッション座長を務めることとなり、予習中。お付き合いいただけましたら幸いです。
今回は本当に、座長の力量を問われる様な演題が多く、どうしたものかと焦っております。
■間質性肺炎患者の繰り返し入院症例に関する検討
BAL液の細胞組成、血清マーカー、呼吸機能、画像パターンなどから、その後の繰り返し入院や予後について予測可能かどうかを後方視的に検討されたもの。
17症例について検討され、特に統計学的に有意な所見は得られなかった、とのことです。
このようなネガティブデータから何を教訓として得るかは今後の解析、検討に重要なことだと思います。いわゆる「失敗」から何を学ぶか、ということと精神は同じですね(もちろん「失敗」ではありませんが)。
そもそもの研究動機は、BAL中の好中球分画とその後の急性増悪とに相関はないか、ということのようで、これは急性増悪、あるいはDADに好中球が関与している、という機序を考えると当然の疑問であります。
個人的には急性増悪が「起こる前」に動きがなかった好中球が「起こった後」に上昇しているのであれば、好中球は「結果」であって、「要因」ではないのかもしれない、と思うわけですが、じゃあその他にどういった要因が考えられるか。
例えば急性増悪は感染を契機に起こることが多い。とすると、感染が起こりそうな要因を予見することは可能であるか?という疑問が出てきますね。そのあたりを議論できると面白いかもしれません。
2013年07月08日
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