昨夜無事に帰って参りました。結節、腫瘤といった限局性の陰影について取り上げましたが、やはり昨今よく見かける限局性のすりガラス影についてもきちんとまとめておこうと思います。
限局性のすりガラス影はよほど大きいもの以外は胸部X線写真で発見されることはほとんど無く、胸部CTで発見されることがほとんどです。健診やスクリーニングに胸部CTを気軽に取れるようになったことから、よく見つかるようになってきたわけです。
そのためまだまだ長期予後、経過などについて十分なデータが蓄積されていない現状ですが、2013年7月時点での、「まあ、こうじゃないかな」という考え方をご紹介したいと思います。
多くが間質性肺炎の存在を表すびまん性のすりガラス影と異なり、特に大きさの限られた限局性のすりガラス影はGGO(ground glass opacity)と呼ばれます。
GGOには細気管支肺胞上皮癌や腺癌といった悪性疾患、それに異形腺腫様過形成(atypical adenomatous hyperplasia:AAH)と呼ばれる、癌の前駆病変と考えられているもの、さらには炎症性の病巣など、いろいろなものが含まれていますから、鑑別は重要、なのですが、なかなかこれが難しい。
特に小さなものであればあるほど、CTの分解能の問題もあり、いわゆる「性状」がわかりにくいのが現実です。
胸部CT道場に入門する
2013年07月25日
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