2013年08月29日

胸部CT道場44・気管支拡張像3・tram lineとは

壁の肥厚と径の拡張によって、普段は見えない、または見えにくい気管支(の壁)が可視化してきて、よく見えるようになってくるのが気管支拡張症の画像所見です。


本来気管支と伴走する肺動脈の径はほぼ同じです。しかしながら、気管支が拡張してくると、明らかに伴走する血管よりも気管支の径が大きく、壁が分厚くなります(図の下)。


3気管支と伴走する肺動脈径は本来同じ.JPG


昨日はそんな気管支を短軸方向に切りましたが、長軸方向に切るとどんなふうに見えるか。気管支の中には空気が通っていますので、長軸方向に気管支を切ると、対面の壁が平行に走る2本の線として見えます。


6気管支の見え方.JPG


通常、以前にも書いたように、気管支はよっぽど中枢の、壁厚が0.5mm以上ある場所以外は見えません。見えるレベルでは気管支は平行に走る2本の線として認識されます。


7CTで見えるのは0.5mm以上の構造物=血管と太い気管支.JPG


気管支拡張症では、中枢でもない場所に「平行に走る2本の線」が見えてきます。それを昔の人は「電車の軌道(=tram line)のようだ」と思ったのでしょう、その見た感じがそのまま用語となったようです。


実際は、破壊、修復などを反映して、多少デコボコ、ガタガタしていることも多く、きれいな電車の軌道、というわけにはなかなか参りませんが…。


8tram line.JPG


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posted by 長尾大志 at 18:10 | Comment(0) | 胸部CT道場
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