要するに右方移動とは、酸素を離しやすくなること。
左方移動は酸素を結合しやすくなることです。
CO2、pH以外にも酸素解離曲線に影響を与える因子があるのですが、どれもCO2同様、
肺胞(っぽい)環境で左方移動(酸素を結合しやすくなる)し、組織(っぽい)環境で右方移動(酸素を離しやすくなる)する。
と覚えておけば問題ありません。なんと生物、人間はうまいことできてるんでしょうね!
その因子は温度、それと2.3‐DPGです。
肺胞では体温は外気に触れていますから低め、となり、組織は活動しているから高め、となりますね。したがって、低体温では左方移動、高温では右方移動します。
DPGはちょっとピンと来ませんが、ジフォスフォグリセレートという赤血球の最終代謝産物の一つです。高地や慢性の低酸素状態で上昇し、輸血用に貯蔵された血液では枯渇する、とされていて、酸素が少ない状態=組織っぽい環境では上昇する、と考えて下さい。
ではまとめましょう。
■肺胞ではHbとO2がくっつきやすい方がいい。
→同じPaO2でもSaO2が高くなる方向へ=左方移動。
肺胞って、低炭酸ガス血=アルカレミア、低体温、2.3‐DPGの低下がある。
■組織ではHbとO2が離れやすい方がいい。
→同じPaO2でもSaO2が低くなる方向へ=右方移動。
組織って、高炭酸ガス血=アシデミア、高体温、2.3‐DPGの上昇がある。
3学会合同呼吸療法認定士認定試験対策講座を勉強する
2013年09月11日
3学会合同呼吸療法認定士認定試験対策講座・酸素解離曲線7・酸素解離曲線の移動する条件・その他の条件・温度と2.3‐DPG
posted by 長尾大志 at 20:36
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| 3学会合同呼吸療法認定士認定試験対策講座
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