2013年11月04日

呼吸器疾患診断手順ガイド28・診察10・COPD(肺の過膨張)の身体所見3

■呼吸音減弱・打診で鼓音

進行したCOPDでは肺胞が破壊され、空気の出入りそのものが少なくなります。また、気管支で発生した呼吸音が伝達する際に、肺内に空気成分が増えてくると伝達が悪くなり、胸壁で呼吸音が聞き取りにくくなります。すなわち、呼吸音が減弱します。


空気成分が増えたことで、トントン叩くと中空の感じで、よく響くようになります。太鼓のような音、という意味で「鼓音」と呼びます。胃泡の上で叩くと鼓音がわかりますので、一度は確認しておきましょう。



■口すぼめ呼吸

そもそもCOPDでは肺胞が破壊され失われることで、呼気時に肺が圧されると細気管支(末梢の気道)が閉塞して、空気が出て行きにくくなります。


呼気時に口をすぼめると出口で抵抗がかかり、気道内の圧力が上昇することになります。これは太い中枢の気道から細い末梢気道までずっと上昇しますから、細気管支の閉塞(虚脱)が少しは軽減されることになるのです。


10口すぼめ呼吸.jpg


COPD患者さんは経験的にこうやると息を吐きやすくなる、ということを実感しておられているようで、特に教わらなくてもやっておられたりするのです。

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posted by 長尾大志 at 23:46 | Comment(0) | 呼吸器疾患診断手順ガイド
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