大林浩幸先生による「吸入指導」「医療、医薬連携」のお話をもう少し。
・どこの薬局に行っても同じ吸入指導が受けられる、ということのメリットは計り知れない。行く場所によって言うことが違うと、患者さんのモチベーションは低下してしまう。
・よい吸入指導とは「見ざる、聞かざる、言わざる」の逆である。患者さんを見て、患者さんのお話をよくよく聴いて、(患者さんの状況にあった吸入を考えて)よくお話しすること、これが大事。
・統一検定試験を行い、実技を取り入れることで認定薬剤師を認定する委員会を立ち上げた。テキストは寄付を集めて出版した。
・当初全国でスキルを統一しようと製薬メーカーに働きかけたこともあったが、今では各地域性もあるとのことで、地域ごとに認定、という形式にしている。
・デバイスは工業機械の特許で守られている。そのおかげでなかなか後発品が出ない。なので、無理やり感?のあるデバイスが出たりする。
・一般医家に対する啓蒙はどうしたか。まず講演会を毎月やる。有名人をたくさん呼ぶ。不便なところにはこちらから出向いて、各地区を回ることで参加率を上げる。参加者はドクターだけでなく、薬剤師さん、看護師さん、理学療法士さん、MRさんも会社のバッジを外して(会社の垣根を越えて)参加される。
・基本を何度も繰り返す。基本的なことは簡単なんだ、ということを紹介し、そこを越えたら専門医に紹介して頂く。結果、どこの医療機関からでも同じような処方をされるようになった。
・認定をとりたい薬剤師の方は熱意があるので、一緒に物事をやるとどんどん進む。そしてその薬剤師の方から一般医家の先生方にいろいろな情報がフィードバックされる、という好循環を生む。
(内容ここまで)
特に本編終了後の、委員会や講演会の立ち上げに関わるお話が、とても参考になりました。
大林先生、本当にありがとうございました。
滋賀でも、以前大林先生と一緒にやっておられた小熊先生を中心に、同様の基準で「滋賀吸入療法連携フォーラム」を立ち上げ、多くの熱心な薬剤師さんが集っておられるようです。これからのフォーラムの発展を祈って止みません。
2014年01月20日
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