2014年06月13日

第83回日本呼吸器学会地方会「腫瘍3」セッション予習1

6月28日に開かれる第83回日本呼吸器学会近畿地方会にて、「腫瘍3」セッション座長を務めることとなりました。例によって、「その他」に近いセッションになります(//∇//)


何が気になるかって、どんな服装でいったものか、ということです。例年夏の地方会はメッチャ暑いので、クールビズにさせて頂くことが多いのですが…座長でもあり、上着はあった方がいいかと思ったり、遠いので荷物になるかとも思ったり。


姫路であるからか、演題は若干少ないようですが、逆にいつも精力的に学会など参加されている姫路の先生方には敬意を表します。閑話休題、恒例の予習にお付き合いいただきたいと思います。



■ 胸壁軟骨肉腫の一例

概要
中年女性。3年前から検診胸部X線写真で右肋骨骨折を指摘されていたが放置。本年は同様の右肋骨骨折と左肺の陰影を指摘されて受診。右肋骨の腫瘤と左肺結節、左肺動脈に塞栓を認めた。胸壁原発の軟骨肉腫と診断した。


所感
軟骨肉腫がまれである上に胸壁原発もまれですので、文献に基づいた考察といってもなかなか難しいですね…。やはり確認したいのは転移が生じる前に診断できなかったのか、ということになるかと。



■ 肺癌が原因のバゾプレシン分泌過剰症(SIADH)に対してV2受容体拮抗剤であるトルバプタンを使用した2例

概要
本邦で使用可能なV2受容体拮抗剤モザバプタン塩酸塩とトルバプタンの2種類がある。SIADHへの保険適応は前者のみで、希少疾患治療薬であることから煩雑な手続きや制限がつきものである。今回SIADHの2症例にトルバプタンを使用したが問題はなかった。


所感
サムスカレジスタードマーク(トルバプタン)が発売されたとき、私も同じことを考えました。しかしウチでは保険適応外の使用はかなりハードルが高く、SIADH症例もそれほど多くないことから、昔ながらの治療を行っていました。もちろんエビデンスの問題、メーカーの考え方などの理由ははあるのでしょうが、モザバプタン塩酸塩とトルバプタンの違いがどこにあるのか、今後保険適応拡大にあたっての課題は何か、などを議論できればと思います。

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posted by 長尾大志 at 17:15 | Comment(0) | 学会・研究会見聞録
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