2014年06月16日

第83回日本呼吸器学会地方会「腫瘍3」セッション予習3

6月28日に開かれる第83回日本呼吸器学会近畿地方会にて、「腫瘍3」セッション座長を務めることとなりました。予習の続きです。


■ 当院でクリゾチニブを使用した肺癌症例の検討

概要
クリゾチニブを使用した10例の使用経験。投与期間中央値は76日、評価可能な9例中6例が病勢制御され、制御期間中央値は187日(68−673日)であった。副作用は7例に見られ、うち6例は休薬を要した。


所感
ウチではまだALK陽性が1例で、なかなかクリゾチニブを使えていませんが、使用感は悪くなかったです。この発表では6例が休薬を要する副作用を呈した、ということですが、最終的に投薬を中止するに至ったのは6例で、うち3例が病勢進行のため、ということですので、必ずしも副作用が大きな問題となる、ということではないようです。


やはり多く症例を経験されている施設のご経験は貴重なものですがら、実際使用されての感触を承りたいと思います。



■ DIC治療中にヘパリン起因性血小板減少症を発症した肺腺癌の一例

概要
思考力低下とふらつきを主訴に脳神経外科受診、肺腺癌の多発性脳転移と診断された。全脳照射を施行中、意識障害増悪し、癌性心膜炎とDICも発症した。DICに対してヘパリンを投与したところ、著明な血小板低下を認めた。ヘパリン投与を中止したところ血小板数は回復し、抗HIT抗体は強陽性であった。その後胃管よりエルロチニブを投与したところ意識状態は改善し、原発巣、脳転移ともに腫瘍は縮小した。


所感
ポイントがどこなのか、抄録を見ただけでは判然としませんが、タイトルからするとヘパリン起因性血小板減少症(HIT)が珍しい、ということでしょうか。腺癌でDICで、それでHIT、というところがポイントなのかもしれませんが、1つ1つの事象としてはそれほどまれな出来事ではなさそうですので、文献的考察を含めた検討がポイントになりそうです。いずれにしても、当日のご発表でどのようにまとめられるか、拝見したいと思います。

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posted by 長尾大志 at 16:36 | Comment(0) | 学会・研究会見聞録
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